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~東村アキコ特別描き下ろし まんが「アニオー姫」~

アニオー姫

~海を越えたプリンセス~

日本とベトナム、これほどまでに急速な両国関係の緊密化の背景にあるもの、それは、政治・経済面だけでは説明しきれない、日越両国の長い歴史的、文化的な繋がりによって生み出されているユニークな「共感と共鳴」があるからではないでしょうか。

両国の歴史は、日本とベトナムが深い関係であることの証、であり、その証を多くの人々に伝え、日越関係の重要性・必然性を感じてもらえればと、日本でもベトナムでも子供から大人まで幅広い層に愛されている「まんが」を通じて、歴史をわかりやすく伝えていこうという特別企画です。

前編

今から400年前の朱印船時代、日本の貿易商荒木宗太郎は、自らの御朱印船「荒木船」を率いて、
長崎から広南国(現在のベトナム中部)に赴きます。嵐を超え、時を経て、宗太郎が運命的な出会いを
果たしたお相手は、広南国のお姫様、ゴック・ホア姫でした。

後編

ついに結ばれた宗太郎とゴック・ホア姫。広南国でみんなに祝福され盛大な結婚式をあげた二人でしたが、
その後海を渡り長崎で暮らすことを決断します。
長崎でのゴック・ホア姫の暮らしは?
ゴック・ホア姫とアニオー姫の関係は?そして宗太郎とゴック・ホア姫の運命は?

作者紹介

東村アキコ

1975年、宮崎県生まれ。1999年「ぶ~けデラックス」増刊にてデビュー。

2010年に『海月姫』で講談社漫画賞を、2015年に『かくかくしかじか』でマンガ大賞を受賞。
『東京タラレバ娘』シリーズ、『雪花の虎』、『ハイパーミディ 中島ハルコ』(原作:林真理子)、『美食探偵 明智五郎』、『偽装不倫』など多数の人気作がテレビドラマや映画に映像化されている。

世界各国にファンを持ち、2019年『偽装不倫』で韓国のウェブ漫画市場に進出。
2020年、「ブルガリ アウローラアワード2020」を受賞したほか、フランス「第47回アングレーム国際漫画フェスティバル」ヤングアダルト賞(『雪花の虎』)、
漫画業界のアカデミー賞とも呼ばれるアメリカ「2019アイズナー・アワード」の最優秀アジア作品賞(『東京タラレバ娘』)など多くの漫画祭で受賞。

2020年4月29日から電子マンガサービス「ピッコマ」と、韓国「カカオページ」のふたつのプラットフォームで、世界初の日韓同時週刊連載『私のことを憶えていますか』をスタート。日本の既成漫画家としては史上初のチャレンジを続けている。

東村アキコ先生からの一言

私がこの「アニオー姫」のお話を頂いた時、実は何も知らなくて、400年も前にベトナムのお姫さまと日本の商人との国際結婚があったということにとても驚きました。ベトナムから海を越えて長崎に嫁いたゴック・ホア姫、長崎の人々にとても愛されていたのでしょう。「アニオー姫」として今でも語り継がれているのですから。

「アニオー姫」を描き上げるにあたって、わたしとベトナムの関係を振りかえると、長年続けている茶道で私が使っている「安南焼」の器は、アニオー姫の時代に輸入されたもので、荒木船で運ばれてきてたりして、など思いを巡らせ、史実を学ぶ機会にも恵まれ、描いていてとても楽しかったです。前編・後編を通してみなさんにも古のラブストーリーを楽しんで頂けたらと思っています。

制 作

KIM DONG出版社の紹介

キムドン出版社は1957年創業、創立66周年を迎えたベトナム最大手かつベトナムで最も影響力のある出版社のひとつ。ベトナム国内では
子供から大人向けの書籍や文化的商品を出版する総合出版社であり、世界に向けてベトナム文化のPRや紹介もおこなっている。
1992年、まんが作品としては、記念すべき最初のマイルストーンとなる「ドラえもん」を出版し、
現在でもキムドン出版社は「名探偵コナン」、「ドラゴンボール」、「ワンピース」、「鬼滅の刃」等の総発行部数100万部に届く数々のヒット作を輩出するベトナムマンガ出版界ナンバーワンの座を占めている。
その他キムドン出版社は、ベトナムと日本の文化的フェスティバルにおいて、ベトナムの読者のため様々なイベントを積極的に実施し、毎回、非常に大勢の読者が列をなして並ぶ話題のイベントとなっている。


前編

アニオー姫
~海を越えたプリンセス~


後編

アニオー姫
~海を越えたプリンセス~